





NEC(日本電気株式会社)様
NEC(日本電気株式会社)様
従業員数
従業員数
単独 22,210名(2024年3月末現在) 連結 105,276名(2024年3月末現在)
単独 22,210名(2024年3月末現在) 連結 105,276名(2024年3月末現在)
業種
業種
ITサービス事業、社会インフラ事業
ITサービス事業、社会インフラ事業
お話を伺った方
お話を伺った方
NECビジネスインテリジェンス株式会社 グループ総務統括部 村岸 ゆささん
NECビジネスインテリジェンス株式会社 グループ総務統括部 村岸 ゆささん
導入開始
導入開始
2024年8月
2024年8月
ステータス
ステータス
利用継続中
利用継続中
導入目的
認め合い高め合う文化の醸成
デジタルサンクスカードアプリであるTeamSticker(チームステッカー)を導入いただいているNEC。
社内に感謝・称賛のメッセージが増えていくに従って、「ありがとう」の数だけではなく、質を追い求めるようになってきました。多くの従業員を擁するNECグループならではの課題に対して、数々の施策を担当された村岸さんにインタビュー。AIを用いた「アドバイス機能」など、チームステッカーの新たな開発プロジェクトについて、2回に分けてお聞きしました。(後編)
前編【「ありがとう」の先にあった、ウェルビーイングの実感】もご覧ください。
「ありがとう」の行間に、もっと伝えるべき言葉がある

ーなぜAIをチームステッカーに持ち込もうと?
個人的な体験から、「ありがとう」の5文字だけじゃ、もったいないなと思うようになったのです。
ーもったいない?
はい。担当になって、サンクスカードを書き慣れているはずの自分でも、ひとつの文章の中で伝えきれていない気持ちがたくさんあります。日本文化特有の、「あうんの呼吸」や「行間を読む」ということは美しいのですが、もっと自分の心の奥にある気持ちを言語化することができないかと思い、AIにそのヒントを出してもらおうと考えました。
ーどこからそのような発想に?
実を言うと、コミュニティオさんとの普段のコミュニケーションの中から、発見することが多かったので、そこをヒントに進めました。自分でも気づいていない自分のいいところについて、褒めていただいたり、言及していただいたりして、モチベーションがあがる、という体験を何度もしていたので、そのまま、AIの機能として実装したいなと。
ー(コミュニティオ石川)こちらも、自分よりも相手の目線や立場を優先して思考する村岸さんならこんなUI/UXにすると喜んでくれるだろうなぁなんて、村岸さんをペルソナとして開発を進めたところがありました。
そうだったんですね!言ってくださいよ(笑)

利用者向けに実際に展開したAIアドバイス機能の紹介スライド

AIが生成したアドバイス例
ー一問一答形式ではなく、複数のアドバイスを提示する、というやり方はどこから?
AIと聞くと、冷たい、心がないというようなイメージを抱く方もいると思い、もっと人間みのある活用ができないかと考えていました。答えを出すのではなくて、ヒントを提示して、新たな視点や気づきが得られるAIであれば、主体性を損ねずに、役立てるのではないかと思い、今の形になりました。
ー確かに、最後は自分で仕上げるので、メッセージに自分らしさが出せますね
答えじゃなくて、素材を提供しているイメージですね。最後の料理は自分でする、というか。自分の心の奥にある気持ちを引き出すために、AIを使ってもらえるのが理想的です。
「活躍できる居場所がある」感覚が大切

ーAIアドバイス機能導入の成果は?
肯定的な意見が64%。順調な成果かなと思います。また、「新たな視点が得られた」という意見も68%の方から確認できましたし、「関係性にまで言及して感謝するようになった」などいくつかの項目でメッセージを数値化した際にもスコアが上昇しています。

AIアドバイス機能に関する利用後アンケートの結果
ーこれらの検証結果は、経営レイヤーではどのように効いてくるのでしょうか?
NECの中期経営計画2025の目標は、エンゲージメントスコア50%なので、まさにそこを目指していければと思っています。
ーご自身の実感は?
私自身、サンクスカードをもらうようになってから、自己肯定感がUPしたと思います。ありのままの自分が受け入れられる感覚、居場所があって活躍できる実感が、心身のコンディションにつながっていると思いますね。自分自身への効果として(笑)、離職防止にもなっていると思います。
ー実感した感覚を、数値で検証する難しさがありそうですね
感謝・称賛による認め合い高め合う文化が根付き、それが社会的健康やウェルビーイングにつながり、組織的な生産性や人的資本の向上にまでつながるには、まだまだ、時間がかかると思います。だけど、コミュニティオさんと共同で取り組んだ効果検証では、感謝・称賛が従業員同士の良好な関係構築や、個々のパフォーマンスに寄与していることを共分散構造解析という統計的手法で確認できており、数値での検証としても一歩、一歩前に進んでいると個人的には考えています。
ー大きな組織ならではのやりがいは?
会社で働いている時間は、人生の中でも長い時間だと思うので、いかにその時間を楽しくできるか、ということを考えています。 NECグループは10万人を超える従業員が所属しています。規模の大きさによる難しさもありますが、NECのカルチャーが変われば、日本の底上げにもつながるように思います。これからも、まずはチームステッカーを使ってもらえるように、色々なアクションを続けていきたいです。
もっと人間らしいAIへ

ーNECの生成AIと連携して開発したとか?
AIは、NECの中でも主軸の事業で、cotomiというLarge Language Models(大規模言語モデル、以下LLM)を開発しています。今回のAIアドバイス機能は、chat-GPTとcotomiのどちらかを自然と選択できるUIになっています。
ー自社開発のAIを自社で使うことには意義がある?
はい。まずは社内で実証試験をすることで、自社のAIの価値が高まるため、推奨されています。
ー今年の5月に開催されたMicrosoftの開発者向けイベント(AI Partner Training Roadshow)にも参加されたとか
世界的にも注目の集まるイベントで発表することで、大きな社会的インパクトを与えられると思いました。職場からは、評価の範疇を超えているため、AI活用の開発プロジェクト自体、推奨されませんでしたが。
ーそこを押してでも、AIアドバイス機能の開発に取り組まれたのは何故?
やはり、NECが変われば、日本社会も変わる、と考えたからです。周りのメンバーはびっくりしていましたが(笑)。
ー結果、MicrosoftからはイベントでのAIアドバイス機能のデモ機会を与えられました。決め手は?

決め手は、①エンゲージメントやウェルビーイングの向上をめざし、人間特有の感情的なコミュニケーション改善にAIを活用するというオリジナリティ、②1,300人という多くの人数でのパイロット検証を大企業にも関わらず、スタートアップのような意思決定の早さで進めたこと、③既成のLLMだけでなく、自社LLMのcotomiも活用する柔軟な利用シナリオ。でした。

Microsoft AI Partner Training Roadshowで実際にデモされた様子
ー特にこだわった点は?
やはり、人間み、ですね。AIを冷たいものではなくて、温かみのあるものとして活用したいという思いがありました。AIアドバイス機能の実装を機に、「サンクスカードを送ったり、もらったりすることでモチベーションがあがりました」と言ってくれる人もいて、やり切ってよかったな、と思っています。
日本文化が故の問題点

ーこのプロジェクトを通した気づいたことは?
もともと取り組んでいた「女性特有の健康課題」も、「社内のエンゲージメント」も、『無自覚な我慢』が原因となっていると思いました。それは、言わずに察する、とか、自分が我慢すればよい、と思う、奥ゆかしい日本文化ならではのことと思っています。
ーその分、問題には気づきにくい?
はい。その問題によって、たくさんの「もったいなさ」が生まれていると気づきました。その改善こそが、自分のミッションだと今は思っています。
ーAIというテクノロジーに、日本らしい気づきでアプローチしたのがNECらしいですね
そう言われると、そうかもしれませんね。自分でも気づけていない自分の良さは、人から褒めてもらって初めてわかります。感謝・称賛を伝えることができているつもりの管理職層やリーダーの人にこそ、AIアドバイス機能をぜひ使ってみていただきたいです。
ーそういったリーダー向けのリフレクション支援も計画されているとか
実際に、AIアドバイス機能を使って、部下にメッセージをしてみる。そのあと、ご自身や部下の様子がどう変わったか質問すると、ほとんどのリーダーが、「自分は、きちんと部下のことを見ていなかったな」と気づくことと思います。AIからのアドバイスでご自身のメッセージの癖や特徴を客観視していただいた上で、人間(専門家)によるリフレクション(振り返り)の機会を設けることで、マネジメントスタイルまで踏み込んで介入ができるのではないかと。人を褒める、褒めないということを、本人の性格や資質の問題にはせず、あくまで社会的なスキルとして、身につけてもらうように働きかけていきたいです。
ー今後は、何を目指していきますか?
「NECグループで働いていてよかった!」と、皆さんに思っていただきたいし、自分も思い続けていきたいですね。
ーありがとうございました!

※当記事記載の所属団体・所属部署・役職、および掲載内容は取材時のものです。
デジタルサンクスカードアプリであるTeamSticker(チームステッカー)を導入いただいているNEC。
社内に感謝・称賛のメッセージが増えていくに従って、「ありがとう」の数だけではなく、質を追い求めるようになってきました。多くの従業員を擁するNECグループならではの課題に対して、数々の施策を担当された村岸さんにインタビュー。AIを用いた「アドバイス機能」など、チームステッカーの新たな開発プロジェクトについて、2回に分けてお聞きしました。(後編)
前編【「ありがとう」の先にあった、ウェルビーイングの実感】もご覧ください。
「ありがとう」の行間に、もっと伝えるべき言葉がある

ーなぜAIをチームステッカーに持ち込もうと?
個人的な体験から、「ありがとう」の5文字だけじゃ、もったいないなと思うようになったのです。
ーもったいない?
はい。担当になって、サンクスカードを書き慣れているはずの自分でも、ひとつの文章の中で伝えきれていない気持ちがたくさんあります。日本文化特有の、「あうんの呼吸」や「行間を読む」ということは美しいのですが、もっと自分の心の奥にある気持ちを言語化することができないかと思い、AIにそのヒントを出してもらおうと考えました。
ーどこからそのような発想に?
実を言うと、コミュニティオさんとの普段のコミュニケーションの中から、発見することが多かったので、そこをヒントに進めました。自分でも気づいていない自分のいいところについて、褒めていただいたり、言及していただいたりして、モチベーションがあがる、という体験を何度もしていたので、そのまま、AIの機能として実装したいなと。
ー(コミュニティオ石川)こちらも、自分よりも相手の目線や立場を優先して思考する村岸さんならこんなUI/UXにすると喜んでくれるだろうなぁなんて、村岸さんをペルソナとして開発を進めたところがありました。
そうだったんですね!言ってくださいよ(笑)

利用者向けに実際に展開したAIアドバイス機能の紹介スライド

AIが生成したアドバイス例
ー一問一答形式ではなく、複数のアドバイスを提示する、というやり方はどこから?
AIと聞くと、冷たい、心がないというようなイメージを抱く方もいると思い、もっと人間みのある活用ができないかと考えていました。答えを出すのではなくて、ヒントを提示して、新たな視点や気づきが得られるAIであれば、主体性を損ねずに、役立てるのではないかと思い、今の形になりました。
ー確かに、最後は自分で仕上げるので、メッセージに自分らしさが出せますね
答えじゃなくて、素材を提供しているイメージですね。最後の料理は自分でする、というか。自分の心の奥にある気持ちを引き出すために、AIを使ってもらえるのが理想的です。
「活躍できる居場所がある」感覚が大切

ーAIアドバイス機能導入の成果は?
肯定的な意見が64%。順調な成果かなと思います。また、「新たな視点が得られた」という意見も68%の方から確認できましたし、「関係性にまで言及して感謝するようになった」などいくつかの項目でメッセージを数値化した際にもスコアが上昇しています。

AIアドバイス機能に関する利用後アンケートの結果
ーこれらの検証結果は、経営レイヤーではどのように効いてくるのでしょうか?
NECの中期経営計画2025の目標は、エンゲージメントスコア50%なので、まさにそこを目指していければと思っています。
ーご自身の実感は?
私自身、サンクスカードをもらうようになってから、自己肯定感がUPしたと思います。ありのままの自分が受け入れられる感覚、居場所があって活躍できる実感が、心身のコンディションにつながっていると思いますね。自分自身への効果として(笑)、離職防止にもなっていると思います。
ー実感した感覚を、数値で検証する難しさがありそうですね
感謝・称賛による認め合い高め合う文化が根付き、それが社会的健康やウェルビーイングにつながり、組織的な生産性や人的資本の向上にまでつながるには、まだまだ、時間がかかると思います。だけど、コミュニティオさんと共同で取り組んだ効果検証では、感謝・称賛が従業員同士の良好な関係構築や、個々のパフォーマンスに寄与していることを共分散構造解析という統計的手法で確認できており、数値での検証としても一歩、一歩前に進んでいると個人的には考えています。
ー大きな組織ならではのやりがいは?
会社で働いている時間は、人生の中でも長い時間だと思うので、いかにその時間を楽しくできるか、ということを考えています。 NECグループは10万人を超える従業員が所属しています。規模の大きさによる難しさもありますが、NECのカルチャーが変われば、日本の底上げにもつながるように思います。これからも、まずはチームステッカーを使ってもらえるように、色々なアクションを続けていきたいです。
もっと人間らしいAIへ

ーNECの生成AIと連携して開発したとか?
AIは、NECの中でも主軸の事業で、cotomiというLarge Language Models(大規模言語モデル、以下LLM)を開発しています。今回のAIアドバイス機能は、chat-GPTとcotomiのどちらかを自然と選択できるUIになっています。
ー自社開発のAIを自社で使うことには意義がある?
はい。まずは社内で実証試験をすることで、自社のAIの価値が高まるため、推奨されています。
ー今年の5月に開催されたMicrosoftの開発者向けイベント(AI Partner Training Roadshow)にも参加されたとか
世界的にも注目の集まるイベントで発表することで、大きな社会的インパクトを与えられると思いました。職場からは、評価の範疇を超えているため、AI活用の開発プロジェクト自体、推奨されませんでしたが。
ーそこを押してでも、AIアドバイス機能の開発に取り組まれたのは何故?
やはり、NECが変われば、日本社会も変わる、と考えたからです。周りのメンバーはびっくりしていましたが(笑)。
ー結果、MicrosoftからはイベントでのAIアドバイス機能のデモ機会を与えられました。決め手は?

決め手は、①エンゲージメントやウェルビーイングの向上をめざし、人間特有の感情的なコミュニケーション改善にAIを活用するというオリジナリティ、②1,300人という多くの人数でのパイロット検証を大企業にも関わらず、スタートアップのような意思決定の早さで進めたこと、③既成のLLMだけでなく、自社LLMのcotomiも活用する柔軟な利用シナリオ。でした。

Microsoft AI Partner Training Roadshowで実際にデモされた様子
ー特にこだわった点は?
やはり、人間み、ですね。AIを冷たいものではなくて、温かみのあるものとして活用したいという思いがありました。AIアドバイス機能の実装を機に、「サンクスカードを送ったり、もらったりすることでモチベーションがあがりました」と言ってくれる人もいて、やり切ってよかったな、と思っています。
日本文化が故の問題点

ーこのプロジェクトを通した気づいたことは?
もともと取り組んでいた「女性特有の健康課題」も、「社内のエンゲージメント」も、『無自覚な我慢』が原因となっていると思いました。それは、言わずに察する、とか、自分が我慢すればよい、と思う、奥ゆかしい日本文化ならではのことと思っています。
ーその分、問題には気づきにくい?
はい。その問題によって、たくさんの「もったいなさ」が生まれていると気づきました。その改善こそが、自分のミッションだと今は思っています。
ーAIというテクノロジーに、日本らしい気づきでアプローチしたのがNECらしいですね
そう言われると、そうかもしれませんね。自分でも気づけていない自分の良さは、人から褒めてもらって初めてわかります。感謝・称賛を伝えることができているつもりの管理職層やリーダーの人にこそ、AIアドバイス機能をぜひ使ってみていただきたいです。
ーそういったリーダー向けのリフレクション支援も計画されているとか
実際に、AIアドバイス機能を使って、部下にメッセージをしてみる。そのあと、ご自身や部下の様子がどう変わったか質問すると、ほとんどのリーダーが、「自分は、きちんと部下のことを見ていなかったな」と気づくことと思います。AIからのアドバイスでご自身のメッセージの癖や特徴を客観視していただいた上で、人間(専門家)によるリフレクション(振り返り)の機会を設けることで、マネジメントスタイルまで踏み込んで介入ができるのではないかと。人を褒める、褒めないということを、本人の性格や資質の問題にはせず、あくまで社会的なスキルとして、身につけてもらうように働きかけていきたいです。
ー今後は、何を目指していきますか?
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ーありがとうございました!

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